『破戒僧の事』
―― まえがき ――
WEB絵本『破戒僧の事』
絵・文:茜町春彦
―― Page1 ――
平安の中頃、周防の山奥に一人の破戒僧ありけり.
親が禍い受けたるが故、禍いジュニアと呼ばれたり.
―― Page2 ――
禍い廃絶の為、酒呑童子が如き姿となりて優婆塞の集団に入り、而して平和と名付けたる経文を自らの作と称し、詠み聴かせたる.
人々、感心す.
―― Page3 ――
時の右大臣、平和の釈義を、争い而して戦う可し、と改めたり.
是は衛府の官人の作文なりと云う.
―― Page4 ――
右大臣に尻尾振る瓦版屋、破戒僧の疑惑を追及す.
(了)
―― あとがき ――
実在の人物、団体等には一切関係がありません.
この本はパブーで公開した電子書籍、リトルプレス梅桃03に収録した今来霊異記「破戒僧の事」を加筆修正したものです.