タイル張り「等辺凹10角形」
《概要》
1種類の図形を使用して、平面を等量等形分割する方法について解説します.
使用する図形を等辺凹10角形と呼ぶことにします.
基本図形、作図方法、螺旋状にタイル張りする手順、応用作品例を提示します.
《ギャラリー1》
《ギャラリー2》
《等辺凹10角形の形状》
等辺凹10角形の内角と辺は下記の通りとします.
内角:72度、144度、144度、144度、144度、144度、144度、72度、216度、216度
辺:すべて同じ長さ
《等辺凹10角形の作図》
まず正10角形を考えます.
この正10角形の隣り合う3辺を内側に折り返します.
内側に折り返した3辺と残りの7辺で囲まれた図形が等辺凹10角形となります.
《タイル張り手順1》
まず、等辺凹10角形の凸部分を、別の等辺凹10角形の凹部分に組み合わせます.
この時、鋭角頂点を重ねます.
《タイル張り手順2》
鋭角頂点を重ねながら、5個の等辺凹10角形を組み合わせます.
《タイル張り手順3》
外形が花びらのような形になります.
《タイル張り手順4》
手順3の外形に、等辺凹10角形の凹部分を組み合わせます.
《タイル張り手順5》
更に4個、等辺凹10角形を組み合わせます.
《タイル張り手順6》
図のようになります.
《タイル張り手順7》
螺旋状に、次々と、等辺凹10角形を組み合わせます.
《タイル張り手順8》
無限にタイル張りを続けて行く事が可能であると思っております.証明は行なっていません.
(了)
―― あとがき ――
タイル張り「等辺凹10角形」
著者:茜町春彦
1種類の図形を用いたタイル張りの解説をしました.
投稿サイト「パブー」で公開した作品です.こちらに移植しました.
初出:
「エッセイ(数学)『平面の等量等形分割(等辺凹10角形)』」2016年11月27日発行