タイル張り「等辺凹7角形」
概要:1種類の図形を使用して、平面を等量等形分割する方法について解説します.
使用する図形を等辺凹7角形と呼ぶことにします.基本図形、作図方法、タイリング手順、応用作品例を提示します.
ギャラリー
ギャラリー
《等辺凹7角形の形状》
等辺凹7角形の内角と辺は下記の通りとします.
内角:180/7度、900/7度、900/7度、900/7度、180/7度、1620/7度、1620/7度
(25.7°、128.6°、128.6°、128.6°、25.7°、231.4°、231.4°)
辺:すべて同じ長さ
《等辺凹7角形の作図法》
まず正7角形を考えます.
この正7角形の隣り合う3辺を内側に折り返します.
内側に折り返した3辺と残りの4辺で囲まれた図形が等辺凹7角形となります.
《タイリング手順1》
等辺凹7角形を使用して平面を等量等形分割する手順を説明していきます.
まず等辺凹7角形の凸部分を、別の等辺凹7角形の凹部分に組み合わせます.
この時、鋭角頂点を重ねます.
《タイリング手順2》
手順1の要領で、次々と等辺凹7角形を組み合わせます.
《タイリング手順3》
等辺凹7角形を14個重ねると、外形が14角形になります.
《タイリング手順4》
14角形の1辺に等辺凹7角形の側面を重ねます.
《タイリング手順5》
手順4で重ねた等辺凹7角形の凹部分に、更に別の等辺凹7角形を次々と組み合わせます.
《タイリング手順6》
等辺凹7角形を42個組み合わせると、外形が同心円状の14角形になります.
《タイリング手順7》
更にタイリング手順6の図形の外側に、等辺凹7角形を組み合わせていきます.
無限にタイリングを続けることが可能だと思います.証明は行なっておりません.
(了)
―― あとがき ――
タイル張り「等辺凹7角形」
著者:茜町春彦
1種類の図形を用いたタイル張りの解説をしました.
投稿サイト「パブー」で公開した作品です.こちらに移植しました.
初出:
「幾何エッセイ『等量等形分割:等辺凹7角形』」2016年7月23日発行