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タイル張り「等辺凸凹8角形」

《概要》
1種類の図形を使用して、平面を等量等形分割する方法について解説します.

使用する図形を等辺凸凹8角形と呼ぶことにします.

基本図形、作図方法、タイル張り手順、応用作品例を提示します.

 

《ギャラリー1(5回回転対称)》

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《ギャラリー2(5回回転対称)》

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《ギャラリー3(10回回転対称)》

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《ギャラリー4(10回回転対称)》

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《基本図形》
等辺凸凹8角形の内角と辺は下記の通りとします.

内角:36度、216度、216度、72度、108度、144度、144度、144度
辺:すべて同じ長さ

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《等辺凸凹8角形の作図方法》
まず正10角形を考えます.

正10角形の外周のうち、連続する3辺を選びます.そして、この3辺を内側へ折り返します.

さらに、この3辺に続く1辺を加えた4辺を内側に折り返します.

この時、内側に折り返した3辺と4辺およびこれらに挟まれた外周の1辺に囲まれた図形が等辺凸凹8角形です.

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《第1章》
5回回転対称性のあるタイル張りの手順について解説します.

《タイル張り手順A1》
内角72度の頂点を中心にして回転するように、5個の等辺凸凹8角形を並べます.

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《タイル張り手順A2》
手順A1の五つの隙間に等辺凸凹8角形の36度の頂点を差し込みます.

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《タイル張り手順A3》
手順A2で並べた図形の外周に、30個の等辺凸凹8角形を並べます.

(等辺凸凹8角形を6個1組として72度づつ回転して5組を用意します)

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《タイル張り手順A4》
手順A3で並べた図形の外周に、50個の等辺凸凹8角形を並べます.

(等辺凸凹8角形を10個1組として72度づつ回転して5組を用意します)

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《タイル張り手順A5》
前述の手順と同様にして同心円状に、無限にタイル張りを続けて行く事が可能であると思っております.証明は行なっていません.

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《第2章》
10回回転対称性のあるタイル張りの手順について解説します.

《タイル張り手順B1》
内角36度の頂点を中心にして回転するように、10個の等辺凸凹8角形を並べます.

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《タイル張り手順B2》
手順B1で並べた図形の外周に、20個の等辺凸凹8角形を並べます.

(等辺凸凹8角形を2個1組として36度づつ回転して10組を用意します)

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《タイル張り手順B3》
手順B2で並べた図形の外周に、30個の等辺凸凹8角形を並べます.

(等辺凸凹8角形を3個1組として36度づつ回転して10組を用意します)

更に同様にして同心円状に、無限にタイル張りを続けて行く事が可能であると思っております.証明は行なっていません.
(了)

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―― あとがき ――
タイル張り「等辺凸凹8角形」
著者:茜町春彦

1種類の図形を用いたタイル張りの解説をしました.

投稿サイト「パブー」で公開した作品です.こちらに移植しました.
初出:
「エッセイ(数学)『平面の等量等形分割(等辺凸凹8角形)』」2017年3月16日発行